○○恐怖症
一度は聞いたことがあるのが、この○○恐怖症ではないでしょうか?
○○恐怖症は多くの種類があります。
対人恐怖…人に対して何かしてしまうのではないかの不安や恐怖。あがり症とも。実は日本人が世界的に見て多いらしい。
広場恐怖…公共交通機関、広いところ、閉ざされたところなど。
高所恐怖症…ビルの高層階(どこから高層かはその方次第)など
閉所恐怖症…狭く密閉されたところ、エレベーターやMRIなど
暗所恐怖症…暗いところ
先端恐怖症…先が尖っているもの
など…
googleで検索をすると、中にはチーズ恐怖症や姑恐怖症なんてものもあるようです。
(初めて知りました)
以前の記事で「電車に乗れなくなった」ケースのご紹介をしましたが、それも実はこちらの一形態になります。
これらが何故生じるかというと、基本的には「学習」と「感情」によって生じることが多いようです。
例えば「対人恐怖」などは有名ですが、他の人との一緒にいる時の失敗経験(笑われた、恥ずかしい思いをした、怖かったなど)をきっかけにして、その後人前で同様のことをしてしまったらどうしよう…と恐れるあまり、不安、緊張、恐怖といった感情がこみ上げてくるもの、といえます。
思春期10代の時に、友人・仲間内で恥ずかしい思いをして、次のときに何もしていないのに不安や緊張が生起したという経験が、誰でも一度位はあることでしょう。
こういったものは「学習心理学」というもので説明をすることができます。
友人・仲間内での恥ずかしい経験が不安や緊張と結びつくのです。
すると、友人・仲間内といるだけで、不安や緊張が生起してしまいます。
感情の誤った学習ともいえます。
したがって、治療法も比較的確立されています。
薬物療法で不安や緊張を軽減しつつ、行動療法と呼ばれる実際の行動を用いた方法で感情の誤った学習を再学習(つまり、何も起きないということを経験し、積み重ねる)することが非常に有効になります。
カウンセリングの有用性はまさにここにあります。
こういったケースの場合、「なぜ不安になるか」ということを聞くことはもちろん重要なのですが、行動療法という方法をチョイスし、場合によっては一緒にその場面を体験するといった方法が有効です。
話を聞くことだけがカウンセリングではありません。(もちろん、聞きますが)
行動面や認知面から直接的な働きかけを歴史ある理論と自分の経験の上に行える、というのもカウンセリングの一つの側面なのです。